満月

2004年6月11日 日常
友人のHPの日記をみていたら
六月三日は満月であった。
視直径最大の月。
自転車を押しながら橋の上で眺めた月。
遠くの彼とその大きさについて語った月。
どこにいても同じ月をみていらる幸福について瞬間思う。
その日はなんだか体がざわついた。
その体と月との呼応に驚く。単純で。原始的で。

四月のはじめにYと満月をみにでかけた。
「月見がしたい」といったら夜の海に連れて行ってくれた。
海は潮が満ちていて、波の音がざざんと走っていた。少し怖いくらい。
「これくらいの明るさならサッカーできるな」と彼は笑って天を見上げる。
月の光だけで影が濃くて
手を大きく広げて地面にうつる私を確かめる。
今までにみたことのない光景で、
ずっと忘れないでいたいなと瞬間思う。
この時間を共有できたことでその人を少し好きになった。
ひとは簡単に恋に落ちる。
単純で、思いの外原始的に。
そんな記憶が満月にはある。

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